夏休み前半に宿題してる時の、あのドヤ顔が再来した。

「公園で鬼ごっこってホントつまんない、ホント嫌い。家が最高。家マジ楽しいぜ。泥でマンションつくってんだ俺」

道端で聞いた小学生の会話である。

オチが最高だった。砂場じゃないかそれは。

楽しそうな小学生をながめていると、私もああいう風に楽しい時期があったなと思い出す。

日々なんて連なっていくものだから、あの小学生たちの明日と、私の昨日も、いまこの瞬間とは少し違うのかな、なんて思ってしまう。

そんなわけないよ馬鹿野郎。

思ってもないポエミーな表現をこねくり回すのは黒歴史になるからやめろとあれほど、あれほど肝に銘じたのに。

同じあやまちを繰り返しやがる。

私の昨日はといえば、卒論につかう論文をかき集めるため大学へ出向いていた。そして米袋並みのリュックを背負って帰ってきた。

「よいしょ」とリュックを背負いなおすアレをやるだけで、反動で加速して落下するリュックがそのままブラジルまで突き抜ける重さだった。

おかげさまで豊作でした。

しかし痛恨のミスがひとつ。

ふだん家でひとりでいる時間が長すぎて、無我の境地でコピーを取っている最中、無意識に鼻歌をうたってしまった。

あと本を探しながら独り言をしゃべりそうになる。「あーあったあった」くらいならまだいい。

というのも私は、家でひとりでいるとき、よくインタビューごっこをしている。

膨らみすぎた自己承認欲求を自分で満たしてやろうという心意気である。

絶望的な現状からつかの間でも逃れるために、成功者がなんとなく受けてそうなインタビューごっこをしているのだ。

驚くほど痛々しいのだが、不思議なことにむなしくはならない。

しかし外でやったらやばい。

大学の図書館でひとりで「この本は私の原点なんですよー」などと言っていてはシンプルに不審者である。

それは全力で阻止したのでまだ市民として受け入れてもらえるとうれしい。

ちなみに卒論なのだが、一日五百字ずつ書く作戦は二日で挫折した。

圧倒的な知識不足。四年間何してたんだ私は。

四年間していたこととしてまず思い浮かぶのは昼寝だった。

確かにそれなら知識不足も納得できる。寝る子は育つって言われるけど寝る大人は無能というこの風潮。

風潮……風潮のせいにしてはいけない。純粋に知識が足りない。

しかし危機感はまったくない。

一応前もって始めたので、夏休み前半に宿題をしていると、宿題しながらついドヤ顔をしてしまうという、そんな感じで楽しくやっている。

えぇ。

そこのあなた、今日も一日お疲れさまでした。

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佐藤が叫んだ
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