『検察側の罪人』原作の沖野と橘。

沖野と橘の関係性が、映画と原作(小説)でだいぶ違ったので語りたい。

詳しいことはネタバレになってしまうので書けないが、映画の沖野と橘はふたりとも精神的に自立した大人だった。

メインのストーリーを描き切るためには、あっさりさせるしかなかったのだと思う。“過去を抱えた大人の恋愛”は個人的に大好物だが、やや物足りなかったのも事実だ。

特に際立つのは、例のラブなシーン。原作のあのシーンを読んで、濃さに驚いた。

濃いとはいえ、原作でも描写自体はそれほどがっつりじゃない。ぎりぎり親に音読できないレベルって感じである。そのかわり、そのシーンに至るまでの過程がイイ。

原作の沖野は精神的に、映画ほど自立していない。橘に寄りかかっている。

沖野の若造感が映画より強いのだ。感情的だったり、視野が狭かったり。橘に八つ当たりするシーンをぜひ読んでほしい。めっちゃ子どもっぽい。

対する橘は映画に比べ、見た目も性格も地味である。しかし序盤から沖野より広い視野を持っていて、沖野の思考回路を先回りしている。沖野よりも沖野の本音をわかっている。

若造な沖野と、地味な橘。このふたりが絶妙にマッチしている。

映画は沖野と橘が「一人と一人」だったが、原作だと「二人で一人」という感じがするのだ。

沖野は橘に寄りかかっていて、橘はそれを受け止めている。こう書くとちょっと前時代的にも見えるが、表面的にはほんとに前時代的である。「お茶くみしてもらって気分がいい」みたいな沖野の心理描写が出て来たときは「沖野お前マジか」と思った。かっこよさの欠片も無いじゃねぇかと。

しかしリアルなのだ。沖野がいっぱいいっぱいになって橘に八つ当たりする場面も、それを割と冷淡に眺めながら沖野を慰める橘も、型にはまった男女像じゃないのがイイ。

沖野が橘に精神的に寄りかかって、寄りかかって寄りかかって寄りかかりすぎて押し倒したみたいな、そういう情けなさがリアルでよかった。

正直ネタバレしたい。結末まで全部しゃべりたいし橘みたいな聞き役が欲しい。

どのシーンに感動してどのシーンに萌えたのか、丸半日かけて語りたい。できれば相手も原作を読んだ人がいい。母親に話したらすごい冷めた反応が返って来たし家族じゅうに読め読めって言ってるのに誰も読んでくれない。悲しい。

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