渡海先生と世良くんの関係性

夏が来た。

青空と雲のコントラストが東城大の白衣のようだなどと言っている場合ではない。

薄暗い風呂場を覗いて原作の手術室を思い出している余裕があったら水を飲んだ方が良い。

さて、今日は渡海先生と世良くんについて語ろうと思ったのだが、なんせ材料が多い。

すべてを語るよりは私がブラックペアンを視聴している様子をみなさまにお見せした方が分かりやすいし手っ取り早いだろう。

が、それではこのブログを開いてしまった人があまりにも可哀想だ。

そもそもこのブログでは、渡海先生が原作とドラマでどんな風に違うか、延々と語ってきた。

そのなかで以前、原作の世良くんはそれほど好青年じゃないと語った。

渡海先生と世良くんの関係性

ブラックペアン語るシリーズの最初の1,2記事はオタク度合いの低い一般ピーポーな語り口なので、いまもう一度申し上げたい。世良くんは原作とドラマでかなり違う。

ドラマでも存分に発揮されている青年らしいハツラツさはもちろん原作でも持っているのだが、原作ではそれに加えて、いい加減さ、だらしなさ、血の気の多さなどなど、普通の青年っぽい魅力が多いのだ。

渡海先生と世良くん二人の関係性も原作の方がリアリティがある。しかし、原作とドラマで共通していることがひとつ。

片方が天才である、という部分だ。

人間は、けっこうあまのじゃくな生き物である。

すぐに叶えられる願い事は叶ったら記憶にも残らないし、簡単に落とせる異性は簡単に手放す。

逆に、自分が絶対に敵わない相手には執着する。

ふつう、友達や職場関係で大事なのは人柄だ。人柄が合えば、居心地がいい。それを上回るほどの要素って”自分が敵わない何か”しかない。

どれだけ居心地が悪かろうと執着してしまうという経験が、誰しも一度や二度はあるんじゃないだろうか。

たとえば勉強で絶対敵わなかったアイツとか、初恋の相手を横取りしたアイツとか。

ブラックペアンは、渡海先生が圧倒的な技術を持っているという部分が、たぶん二人の関係性の軸になっている。

自分が”辿り着きたい場所”にいる相手というのは、絶対に手に入らないように見えるものだ。

世良くんから見た渡海先生は、越えられない壁みたいな存在なんだと思う。

じゃあ、逆はどうか。渡海先生から見た世良くんはどんな存在なのか。

これはドラマだと分かりやすい。”届かない場所にいる存在”である。

ドラマだと世良くんの泣き落としがすごい。しかも、純粋な希望を述べていたら気づいたら泣いていたみたいな泣き落としである。

渡海先生は自分が何かを求めている時でも素直に泣いたり喚いたりできないから、遠い世界の住人を眺めているような気分になるんだろう。

ある意味羨ましいのかもしれない。そういう意味では、渡海先生は世良くんに敵わない。

お互いに、絶対敵わない部分があるから、一方通行な関係にならないんだろう。

どちらもお互いの心の中とか趣味とかそういうものにはそれほど興味はないだろうけど、お互いがお互いに敵わないから、存在そのものへの執着加減は似たり寄ったりだと思う。

そして世良くんっていう存在は、読者・視聴者に一番近い存在だ。原作は世良くん目線で話が進むし、ドラマもナレーションは世良くんだ。

読者が渡海先生に抱く「圧倒的な感じ」は、世良くんが抱いてるそれと同じだろう。

そう思うと、渡海先生目線のブラックペアンを見てみたい気がする。世良くんがどんな風に描かれるのか気になる。

素直な言葉に言い換えるならば、続編がほしい。

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