渡海先生って夏でも生きてるんだなと思った。

「暑いね」

そう言われても何も感じないレベルにまで、我々は達している。

飽きているのだ。

テレビのCMで「夏だよ」とアピールしていることにも、7月だの8月だのとカレンダーに印刷されていることにも飽きている。

野良猫が道端に腹を出して寝転がっているのを見た方が、まだ季節を感じる。

今日はそれについて「ブラックペアン」を推したい。

渡海先生って夏でも生きてるんだなと思った。

ブラックペアンは原作が小説である。これを読むと夏を思い出せる。

マジである。

夏という季節を私たちは経験的に知っているが、なんにせよ、夏が記号化され過ぎている。

そもそも夏ってなんだろう。

五感にまとわりつく湿った熱気とか、鼻の奥まで蒸される感覚とか、涼し気に見えた日陰に蚊が潜んでいた時の絶望感もそうだ。

そして、つばを飲むのも引っかかるほど乾燥した喉に、冷水を流し込んだ時のあの快感。

それらすべてを総合して「夏」である。

「夏」という言葉で思い出せる感覚は山ほどあるはずだ。

それなのに、メディアや服飾店がこぞって「夏だ」「暑い」と騒ぐものだから、逆にそれが風物詩となり、結果私たちは「夏」と言われても「あぁ夏ね」「もうそんな季節か」としか思わなくなった。

もったいない。

原作『ブラックペアン』は、季節が春から秋までめぐる。

私はドラマから入った人間なので、原作を読むまで、小説の良さをあなどっていた。

空間の描写がすごいのだ。

特に夏。

描写を読むだけで、記憶の中にある「夏」の感覚が勝手によみがえって来る。夏って、不快だからいい、みたいなところがある。

冷たい水を飲んだ時の爽快感は、なんで気持ちいいかって、それまでの不快感があるからだ。

大して風も吹かない空間でうだっていたからこその、冷水である。

夏の不快さを脳から呼び起こしてくれる描写が心地よかった。

記憶は小学生までさかのぼるだろうか。真夏でも日焼け止めすら塗らずに外を走り回っていた頃の、生きてる感覚みたいなものを思い出した。

それくらい生々しい感覚がともなった上で手術シーンを読まされると、リアリティが半端ない。

ドラマ「ブラックペアン」とは楽しみ方がまったく違う。

ドラマの手術シーンは、渡海先生がかっこよかった。多少、脚本が陳腐だと言われようと、窮地を救ってくれるダークヒーローは格好いい。

白一色で季節感のない病院も、渡海先生と佐伯教授以外がポンコツなのも、渡海先生の最後の涙もすべて含めて、現実味がないからこその魅力だった。

原作の良さは、しつこいほど言うが現実味だ。

手術シーンは、ドラマほど渡海先生が目立たないし、医学用語は難しいし、よく分かんない部分もある。

しかもストーリーだってそれほど起伏が無い。

でも、その世界に自分が引きずりこまれたみたいな現実味があるのだ。

キャラクターはキャラクターではなく人間としてその世界に息づいていて、酒は飲むしタバコは吸うし女は好きだし、そういう人間くささの中で、それぞれが正義を持っている。

目の前に現実の世界が広がっているような感覚を味わえた。

ドラマを見ていなかったら原作を読む気にはならなかったし、原作を読まなかったらこんなにハマって記事を書くこともなかった。

私は毎日「つぎ何の記事書こうかな」と考えている。需要がないことは分かっているがブログで生きていこうとしている人間なので書くことへの執着はすごい。

書こう、アウトプットしようと思うと自分の中で繰り返し気持ちを整理する必要がある。

就活についてとか斉藤(6年来の友達/女/無表情)についてとか色々書いてはいるのだが、ブラックペアンについては熱が日々増しながら砂からふるった砂金のみが残り、「好き」以外の感情が薄れているのが現状だ。

でもみなさんは、さすがに1500文字「尊い」「激アツ」という言葉が並んでいたら即ブラウザバックするだろうし、そうなると私のブログがヤバイ。

さて、何の話をしていたか忘れた。

とにかく私が言いたいのは、夏だからブラックペアンの原作読もうぜってことだ。

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