ブラックペアン、原作の面白さはキャラクターにある。

ブラックペアンの原作タイトルが『ブラックペアン1988』だとご存知だろうか。

私は本屋で初めて知った。ドラマにのめり込んだ勢いで本屋に向かい、全366ページを2日で読了したのだが、ドラマと原作はかなり違った。

まず舞台が1988年で、しかも心臓外科じゃない。胃とか食道とか手術する人たちだった。

文章は軽くて読みやすく、男性的。最初数ページ読んだ感じは東野圭吾に似てるなと思った。

最初の方は渡海先生がなかなか登場しないし、中盤くらいまで「原作あんまり面白くないな」と思いながら読んでいたのに気づいたら世界観にどっぷりハマっていた。

ドラマだけ見てた時より確実にハマった。

なんでか分からない。

もともと私は小説を読みきるのが苦手だ。面白くないと思ってしまうと数ページで挫折する。

それが、「面白くないな」と思いながらすごい勢いで150ページくらい読んでしまったのが不思議で仕方ない。

手術シーンは専門用語が多くてよく分からないし前半はあんまりストーリー動かないし渡海先生の見せ場も大して無いのに気づいたら引き込まれている。

マジでビビる。

一番言いたいのは、ドラマ版よりもキャラクターが人間くさい、ということだ。

原作とドラマ版の違いで言えば、渡海先生の性格の変化が一番大きいと思う。原作の渡海先生はよくしゃべる。

ドラマはオペ室の悪魔を体現したような性格でたまに喋ったと思ったら濃度の高い毒舌をぶちかますけど、原作はよくしゃべる分毒舌が薄まってる女タラシ。

一番キャラクター性の違いを表してるなと思ったのは、世良くんが外科医をやめようか迷うシーン。

ドラマの渡海先生は世良先生に向かって、患者を一人も殺していないと言っていたけれど、原作ではそれにプラスして「女は何人も殺したけど」とか言っちゃう。

人間味があるから、手術シーンの異様さというか悪魔っぽさがよりリアリティあって刺さった。メスが私に刺さった。ありがとうございます。

あと世良くんがドラマほど好青年じゃない。

イソジンで手洗うたびに別れた彼女(むかし「石鹸で手洗わないなんて最低」って言われたらしい)を思い出して「ほんとの清潔は石鹸じゃなくてイソジンなんだぜ」とか思ってる普通の青年。

原作は、インパクトファクターのイの字も出てこないとか、渡海先生が1000万だの1億だの言わないとか、ダーウィンが出てこないとか、患者にスポットライトが当たらないとか、細かい違いはいろいろある。

でも、ドラマだと渡海先生が「THE悪魔」だったり、世良先生が「THE好青年」なのが、原作は「悪魔っぽい普通の人間」「好青年な部分もある普通の人間」になってるのがすごく魅力的だった。

特徴の大きいキャラクターだとやっぱり「キャラクター」として見てしまう。

普通の人間ベースにキャラクターが動いていて「人間」として引きこまれるのは、小説ならではの魅力なんだろうなと思う。

正直私はドラマから入った人間なのでトータルで言えばドラマの方が面白く感じるのだが、キャラクターの魅力とオペ看や外科医たちの空気感はとても引き込まれた。

逆に言えばそれだけで366ページ一気読みしてしまったと言っても過言ではない。

これはしばらく熱が引かない予感。

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