就活をする勇気がない。夢を語る自信もない。

私は今、大学4年生だ。

去年の9月からブログをはじめて、今もまったくお金になっていない。

就活は、去年の8月に2週間のインターンシップへ行ったのを最後にやめた。

フリーターをしながらブログでお金を稼ごうと思ってはみたが、前向きに走りはじめたわけでもない。

前にある就活という壁に沿って、時速2kmで回り道を探している。

まったく先が見えない。

学校では、同級生がみんな就活の話をしている。

私は就活についての知識がないし雰囲気も知らないので、そのたぐいの話には下手に参加しないようにしている。

就活しないことは同級生に内緒にしている。

とはいえ黙り続けるわけにもいかなくて、友達には、

「親戚の会社から『特に行きたいところがないならウチへ来てくれないか』と言われたから、そこに行くことにした」

と嘘をついた。

ありもしない会社に自分の入社を懇願させているのが、我ながらちょっと笑えた。

嘘をついたのは、「就活していない」と本当のことを言って「就活しないでどうするの?何になるの?」と聞かれたとき、「バイトしながらブロガーになる」と堂々と言える気がしないからだ。

自分でもどこかで「そんなの無理でしょ」と思っているのに、他人から言われることでますます既成事実になってしまいそうな気がする。

全力でブログと向き合えていないから、自信がないのだ。

家にいて、みんなが就活をしている分くらいはブログに力を注がなければと思いながら、何も書くことが思い浮かばなくて現実から逃げるためだけに不貞寝する。

起きて後悔して、面白いものを書かなければと紙に向かって、死ぬほどつまらないことしか書けなくて、今度は動画サイトに逃げる。

逃げて逃げて逃げて、逃げることにも疲れて、たまにいいものが書けたりする。

努力のできない凡人だなぁと思う。

そんな毎日の繰り返しだ。こうやって老いていくんだろうなと思うし、こうやって老いていけるほど甘くはないんだろうなとも思う。

だけど、学内でスーツ姿の学生とすれちがう時は、なるべく顎を上げて背筋を伸ばすようにしている。

友達に夢を語るような自信もなくて、たいした努力もできないくせに、背中を丸めてうつむいたら本当に自分を否定してしまう気がする。プライドだけは一人前なんだなと思う。

格好だけでも「私は書ける」と思っている人を演じないと、どこにも上がれないままただ足元が崩れていく未来を受け入れてしまうような気がする。

無様だ。

ときどき、就活生がうらやましく思える時がある。できれば就活をできる側の人間でありたかったなと被害者ぶって考える自分がいる。

みんなは、就活に苦しんでいるんだろう。私はその苦しさがいよいよ目と鼻の先に迫った段階で立ち向かうのすら諦めた。

就活が怖かったから、大多数とは違う道を選んだ。大多数から外れるのは怖いけれど、就活の方が怖かった。

自分の意思で就活から逃げたのだから、就活生をうらやむのは失礼だ。

でも、就活生がうらやましいのと同時に、過程はどうあれ文章を書いてお金を稼ぐという選択肢のある人間でよかったなと思う自分もいる。

考えれば考えるほど、どんな目で就活生を見ればいいか分からなくなる。

大学に行けば、就活生はたくさんいる。

黒いスーツはパステルカラーの私服より目立つから、人混みの中でも目に入る。

目に入るたび、あぁ、就活生だなと思う。

実際に就活生を見ると、あぁ、就活生だなと思って、かなり無に近い感情になる。

うらやむのも見下すのも失礼だから、いろんな感情を周りによけて、空白になったところに就活生をぽんと置いて、眺めるのだ。

眺めながら、この気持ちをどうやったら記事にできるかなと考えたら、すこし楽になった。

ふとした瞬間に将来が不安で仕方なくなるけれど、記事を書いている間は、記事をどうまとめるかに集中できる。

就活生を思考の素材にできる。

この記事を書いていた3時間は、少なくとも不貞寝している時よりは、気楽だった。

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