プロが書いた文章を見て、どう思いますか。
「すごいでしょ」と言われて見ればすごい気もするし、「ダメだよね」と言われて見ればだめな気もしませんか。
でも、どうせ書くなら「すごいでしょ」側になりたいですよね。
読むだけであなたの仕事が変わる「強い文章力」講座
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「強い文章力」養成講座 読むだけであなたの仕事が変わる [ 川上徹也 ] 価格:1,404円 |
佐藤はどんなに頭をひねっても人の心を動かす文章が出てこないので、図書館で『読むだけであなたの仕事が変わる「強い文章力」養成講座』という本を借りてみました。
横書きの本でした。いままで三十冊くらいハウツー本を読んだ(半分以上途中で挫折した)けれど、横書きの本は当たりが多いです。デザインが工夫されていて読みやすいんですよね。
この本は、ビジネスマンが「人を動かす強い文章力」を身につけて、より良く仕事を進めるための本でした。
レビュー
今まで読んだ文章術の本の中で一番よかったです。ダントツです。
私はビジネスマンじゃないですが、必要ないなと思って流し読みしたのは企画書の書き方の部分だけでした。
特に、最初のワンフレーズに重点を置いて解説されています。最初の数行が面白くないと、中身まで読んでもらえないそうです。
最初の数行は書くときも悩むので、ここを教えてもらえるのは嬉しい。
ちなみに佐藤がこの記事の冒頭で「プロが書いた文章を見て、どう思いますか。」と書き出してみたのも、この本で解説されている型のひとつです。
人間は、質問されると答えを考えてしまう生き物なんですって。答えを考えてしまったあなた。ありがとうございます。
著者いわく、人を動かす文章は正しい文章とイコールではない。正しいだけの文章は退屈で、誰にも読んでもらえない。「てにをは」の正しい文章を書けなくても、コツを身につければ人を動かす文章は書ける。だそうで。
そのコツが、見事に一冊にまとめられていました。
そもそも、私は紛うことなき凡人。才能もテクニックもありません。だから、成功したコピーライターの自慢話は聞きたくないんです。今いる凡人層から一歩上に上るためのコツを、簡潔に教えてくれればオッケー。
しかも、実際にヒットした「良いコピー」を見せられてもその良さはよく分かりません。ピカソの絵を見ているのと同じで、「へぇ」以外の感想が出てこないんです。
多分それほど勉強熱心じゃないんでしょう。
終わってます。
でも、ちょっとでも効率的に知識を吸収したいのはみんな同じですよね。
だから、良いコピー、良い文章とはどういうものなのか、その法則と、自分でつくる方法を簡単に教えて欲しいわけです。
この本は法則をみっちり教えてくれるし、うしろには59ページも特別付録がついていて、文章の型を計50個も教えてくれます。
たとえば、言い切ること。意外な言葉同士を組み合わせて、おっと思わせる言葉にすること。世間一般でもよく目にするものでいうと、「お客さんの声」法。
一回読んで覚えるのはまず無理です。ぎっしり詰まってます。
どうやって書けばいいのかなぁと思ったときに、選択肢を50個も増やしてくれるのは嬉しい。
本編は全体を通して、「社内整理整頓キャンペーン」を告知するコピー(冴えない原文)をいろんな方法で改善していくので、型ごとの効果が分かりやすいです。
文章を書く機会があるなら、読んで損はないですよ。