こんにちは。迷える子羊(成人)こと佐藤です。
ネットサーフィンの末、弱小ブログにたどり着いたそこのあなた。
突然ですが、ピーター・ファーディナンド・ドラッカーってご存知ですか。
もくじ
ドラッカーって誰?
最近では青春小説の、
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
が有名です。『もしドラ』ですね。
『もしドラ』は、高校野球部マネージャーの女の子が、ドラッカーの著書『マネジメント』を野球部のマネジメントに生かして、みんなで甲子園をめざすお話でした。
で、ドラッカーって何者なんだよと言いますと、彼は経営学者です。マネジメントの発明者でもあります。
たとえば会社。社長がいて、部長がいて、平社員がいます。
みんな違う役割を持っていて、ぜんぶ合わせてひとつの会社(=組織)ですよね。
会社なので利益をあげなくちゃいけませんが、効率よくお金を生み出すには、知識が必要です。組織の管理や運営、すなわちマネジメントに詳しい人が必要なんです。
それが、ドラッカーなんですね。
今回は、経営的なことを学びたいなと思っている途中でドラッカーが大人気(らしい)ことを知ったので、(著者はドラッカーではないのですが)こんな本を選んでみました。
井坂康志『ドラッカー流「フィードバック」手帳 自らをマネジメントする』
出版は2016年5月。全4章175ページ。
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ドラッカー流「フィードバック」手帳 自らをマネジメントする [ 井坂康志 ] 価格:1,404円 |
オススメ度:★★★☆☆
自分自身の人生をマネジメントできるという、なんとも魅力的な本でした。
経営に直結する本ではないのですが(自己啓発系の本でした)、論理的だったので参考になる部分が多かったです。
「フィードバック」は自分の強みを見つけて伸ばすための手法で、ドラッカーが実際にやっていたそうです。
論理的・具体的
自己啓発本は世の中にたくさんありますが、「自分の強みを見つけよう」とか「心の声にしたがって」なんて抽象的な言葉が溢れていますよね。
もっと具体的にやり方を教えてくれ!という方にオススメです。
強みの探し方、目標に向って行動に移す方法など、論理的に説明してくれます。
現実的じゃない・難しい
文章はやさしめなのですが、書いてある内容が高度と言いますか、凡人の感覚とはかけ離れていたので理解するまでに少し時間がかかる部分がありました。
フィードバック手帳とは
フィードバック手帳とは、自分を成長させるための手帳です。
フィードバック手帳では、
目標を設定して、実行して、目標と成果を照合する
この手順を延々とくりかえします。
くりかえしフィードバックすることで、自分の強みを見つけることができるのです。
目的は、強みを生かして成長すること。
そのために、一生単位、一年単位、一日単位の3つの時間を意識しながら、
①「一生を通して自分はどうなりたいのか」
②「そのためには一年後どうなっている必要があるか」
③「それでは今日は何をすべきか」
という風に、超合理的に考えていきます。
具体的な手帳の使い方は本で詳しく説明されているのですが、前半はちょっとばかし理屈っぽくて抽象的。
「強み」って具体的に何?「目標」ってどういうもの?と疑問がわいてきます。
なのでまずは具体例の図がのっているページ(P112-117、120-121、124-125あたり)をぺらっと見てから前半を読んでみると、イメージが分かりやすいと思います。
▼ちなみに「強み」は、聞き上手、タイピングが速い、物の管理が上手、など。「目標」は、漢検2級合格、映画を10本見る、など。
「強み」と「何をしたいか」はちがう
「どうなりたいか」の目標を設定するときに「自分の強み」を意識することが大切だそうです。
ここが、評価の分かれるところかなと思いました。たしかにド正論です。
好きなことと、得意なこと・できることにはズレがありますよね。
ドラッカーは、たとえば実際に数値として成果が出ているだとか、共通して他人から褒められるだとか、そういう絶対的な強みを伸ばすことをすすめています。
いくら好きなことでも、強みじゃないなら自分の成長には役立たないってわけです。
好きなこと・やりたいことはひとまず横に置いておいて、自分という素材を現代社会の中で最大限活かす方法を教えてくれる本です。
……でもやっぱり好きなことやりたいんですよ!好きなんだもの!
あんまり得意じゃないけど好きなことでそこそこの成果を納められればいいやという方は読んでいて心が痛くなることでしょう。
私も心が痛みましたが、フィードバックそのものは参考になりました。
どんな方向であれ自分を成長させる方法として、フィードバックは役に立つと思いますので、試しに読んでみるのもアリかもしれませんね。
「最近、何かやめたことはありますか」(65ページより)
さきほど、強みを徹底的に伸ばすのが良いと言いました。
じゃあ、強みじゃないものをどうするか。
捨てます。
たとえば無駄だとどこかで分かっているけどやめられない英会話教室は、きっぱりやめよう!ってことだそうです。
それがなかなか難しいのが人間ですよね。
でも、無駄なことはやめた方がいいと知ったうえで続けるのと、知らないで続けるのは違うと思うので、勉強になったなと思いました。
まとめ
他人のサポートがあった方が実行しやすそう。
フィードバックは慣れるまで、かなり根気が必要です。
ドラッカーは小学校のとき、担任のエルザ先生と一緒にフィードバックをしていました。
あのドラッカーも最初は、ひとの力を借りながらやっていたんです。
この機会に、信頼できる友達、家族など、誰かと一緒に「フィードバック」を始めてみてはいかがでしょうか。
それではまた。