『長くつ下のピッピ』はこんな本。大人になってから読み返すべき

『長くつ下のピッピ』ってご存知ですか。

ネット情報によるとイギリスの童話で、1945年に第1巻が刊行されたらしいです。

けっこう古いのね。

主人公はニーハイの幼女。佐藤は小学校のころ好きで読んでいたのですが、ふと読み返したくなりました。

どんな話かと言いますと。

『長くつ下のピッピ』のストーリー

ピッピという名前の、(確か)9歳の女の子が、一人暮らしでなんかすごい楽しそうに生きてるっていう、話です。

隣の家にはお上品なトミー(男の子)とアンニカ(女の子)が住んでいて、ピッピがやって来るまで「毎日つまんないなぁ」と思いながら過ごしています。

そしてピッピと出会い、仲良くなっていくのですが。

この物語に登場する人間関係の構図が現代の日本にも通じるところが多くて、面白いんです。

▼うろ覚え人間関係図

トミー&アンニカとピッピ

読者が感情移入するのは、ピッピの隣の家に住む子どもたち、トミー&アンニカ。

トミー&アンニカは、めぐまれた生活を送っているはずなのに、いろんなしがらみがあって、退屈している……という。

子どもだけじゃなく、大人も十分共感できる構図じゃないかなと思います。

ピッピは

・一人暮らし
・怪力(人間の域を超えてる)
・常識なし

というように、9歳の女の子としても、人間としても、ちょっとありえない人物。

トミー&アンニカもピッピの影響を受けていくのですが、単純に「ピッピといるの楽しい!」だけではなく、閉塞感や不自由さと戦っています。

このへんの葛藤がリアルで、大人が読んでも楽しめると思います。

先生とピッピ

ピッピが先生を「あんた」と呼んでいたのがすごく印象的でした。

不良が先生を「てめえ」と呼ぶのとはちがうんです。

不良は、相手が先生&自分が生徒だという関係や、先生のことは「先生」と呼ばなければいけないことをちゃんと分かっている上で、反抗するためにわざと「てめえ」と呼んでいますよね。

学校という社会の中にすでに閉じ込められていて、そこから出ようともがいているわけです。

でもピッピは、気にくわないことを言う「あんた」を「あんた」と呼んでいるだけで、まったく他意がありません。

学校という社会からはずれた場所にいる、自由な存在なんだなぁ、と印象づけるシーンでした。

大人が読んでも考えさせられる部分が多いと思います。

力持ちのピッピ

そして極めつけがこれです。

馬だったかな、牛だったかな、ちょっと忘れちゃったのですが、大きい動物を持ち上げられるくらいの腕力を持っています。

子どもであるということ、そして女の子であるということとは、真逆の特性をあわせ持っているわけです。

社会とはまったく外れたところにいるピッピは、あくまでも非現実的な個性を持っているんですね。

人間社会のなかで弱者とされる存在に、腕力という個性を持たせているということ、そしてこの原作の発売が1945年で時期的に戦争まっただ中だったこと。そして、イギリスで生まれた物語だということ。

読み返してみたくなりました。

……かなり昔の大掃除で捨てちゃったんでした。

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